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『デモナータ 4 ベック』

デモナータ 4 ベックBec)』。

ダレン・シャン作「デモナータThe Demonata)」シリーズ第4巻です(橋本恵訳)。

シリーズ中の異色作です。舞台は5世紀のアイルランド。主人公は「プリーステス(女性魔法使い)」修行中の少女ベック。幼いときに母親を亡くし、老プリーステスバンバの弟子として成長してきました。

ベックの暮らしているアイルランドには大変な問題がありました。悪魔たちによる侵略です。人々は集落のまわりに城壁を築き、悪魔たちの襲撃を防いでいました。が、悪魔の力は人間より遥かに強いため、多くの部族・集落が全滅するという悲劇が続いています。

ある日、非常に俊足だけれど普通に話をすることができない謎の少年ブランが、ベックたちマッコン族が暮らす砦にたどりつきます。少年はどうやら自分の部族が危機に陥っていること、応援を要請したいことを伝えたいようでした。

少年の要請に応えて、マッコン族の片目の老戦士ゴール、族長の息子コンラー、若き猛戦士ローナンローカン(双子)、おだやかな性質の鍛冶屋フィークナー、他部族の女戦士オルナー・マッカダンとベックは、命がけの旅に出ることになります。

凄まじい悪魔たちの猛襲に耐え、ベックたちの一行は、足が速い少年の部族に辿りつきます。そこで彼ら彼女らはアイルランドのおかれた過酷な状況の「真相」を知ることになります。そのために新たな試練に挑戦することにもなります。それはほとんど無謀とも言える悪夢の旅の始まりでした・・・。

作者ダレン・シャン初めての歴史(伝奇)小説? 恐る恐る読み始めましたが、これが滅法面白い! ゴール、コンラー、ローナン&ローカン、フィークナー、オルナー、ベックの「旅の仲間」がひとりひとり斃《たお》れてゆくストーリー進行には手に汗を握りました。

ダレン・シャン作品の恒例、いつものように「ミステリー仕立て」も楽しめます。なぜ悪魔たちがアイルランドを侵略し始めたのか? 悪魔と通じる裏切り者は誰か? 危険過ぎる旅の最後まで生き残るのか誰か?

ただし、すべての謎が明らかにされるわけではありません。デモナータ・シリーズ中の異色作である『ベック』が他の巻とどのようにつながっていくのか?という点の種明かしはされません。これこそがシリーズ最大のミステリーなのかもしれません・・・。


(『デモナータ 4 ベック』ダレン・シャン、小学館、2007)

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