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『ワイルド・アパッチ』

バート・ランカスター in 『ワイルド・アパッチ』映画『ワイルド・アパッチ(原題:Ulzana's Raid)』ロバート・アルドリッチ監督、バート・ランカスター主演(1972)について。

ストーリー》アメリカ先住民アパッチ族の指導者ウルザナが部下たちとともにアリゾナ州の「居留地」から逃亡した。ウルザナらアパッチ戦士たちは白人植民者を襲撃し、略奪・暴行・虐殺を繰り返す。アメリカ合衆国騎兵隊は、ベテラン斥候のマッキントッシュバート・ランカスター)の案内のもと、ウルザナたちの討伐に乗り出した・・・。

感想》原題の『Ulzana's Raid』は「ウルザナの襲撃」という意味です。『北国の帝王(原題:Emperor of the North)』(1973)、『ロンゲスト・ヤード(原題:The Longest Yard)』(1974)、『攻撃(原題:Attack)』(1956)など、「男っぽい」映画を撮らせたら天下一品のロバート・アルドリッチ監督作品。

アルドリッチが最盛期に撮った1本ですが・・・、いま観るとなんだかモヤモヤとした気分になります。「略奪・暴行・虐殺を繰り返すアパッチ」という設定が素直に受け取れないのです。「アパッチ戦士が狼藉を働いたのは歴史的事実かもしれないが、その前段階として白人による先住民大虐殺=ジェノサイドがあっただろう」と思ってしまう。

もっとも『ワイルド・アパッチ』の実質的プロデューサは、かのバート・ランカスターですから、「アパッチ=悪、白人=善」というような単純な図式の映画ではありません。それなりにバランスは取れています。が、「それでも・・・」と感じてしまう。

この映画が製作公開されたのはベトナム戦争が泥沼化した時期です。そのためか「悪いのは有色人種=白人は悪くない」という自己正当化と厭戦的な気分が混じり合って、なんともすっきりしない作品に仕上がってしまったような気がします。

ただし、バート・ランカスターは(いつもながら)素晴らしい! 先住民女性とともに暮らす白人中年ガンマンを味わい深く演じきっています。バート・ランカスターはアクション派・肉体派俳優と評価されることが多いようですが、大変な演技派だし知性溢れる繊細な俳優であったと私(喜八)は思っています。



(『ワイルド・アパッチ』ロバート・アルドリッチ監督、1972)


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