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『スリーピー・ホロウ』

『スリーピー・ホロウ』

映画『スリーピー・ホロウ(原題:Sleepy Hollow)』ティム・バートン監督(1999)について。

ストーリーワシントン・アーヴィングの小説『スリーピー・ホロウの伝説』(南雲堂)を映画化。1799年、ニューヨーク近郊の町スリーピー・ホロウで、謎の首なし騎士による連続殺人事件が発生。主人公の警察官イカボッド・クレーンジョニー・デップ)は持ち前の正義感から上司に反抗的な態度をとったため、厄介な殺人事件をたった1人で担当することになってしまいます。

イカボッド捜査官は、科学的な捜査手法を取り入れている一方、劇中6回も気絶するほど臆病で頼りない男性です。危険が迫る場面では少女カトリーナクリスティーナ・リッチ)やマスバス(マーク・ピッカーリング)少年の後ろに隠れることまでします。が、その少女・少年の助けもあってイカボッドは事件の真相に迫ってゆきます・・・。

感想》劇中、オランダ人入植者の村として言及されているスリーピー・ホロウ。我こそはその「本家本元」であると主張する地域は複数存在し、それぞれが観光地として知られているようです。もっともニューヨークそのものが当初はオランダ人移民が入植し、19世紀まではオランダ文化が席巻していた土地なのです。カメオ出演でニューヨーク市長役を名優クリストファー・リーが演じていますが、この役名が「Burgomaster」。 オランダ・ドイツなどにおける「市長」という意味です。

風景・大道具・衣装が綺麗だなあと思って観ていましたら、この作品『スリーピー・ホロウ』は1999年のアカデミー美術賞を受賞していたのでした。落ち着いた淡い色彩の画面の中で血の色の赤だけが鮮やかなスプラッタ調です。

怪優(?)クリストファー・ウォーケン演ずる首なし騎士(The Hessian Horseman)の殺戮は容赦がなく、女性や子供でさえ、いとも簡単に首を切り落とされてしまいます。「IMDb」の記述によると、この映画では合計18回もの斬首が行なわれるのだそうです。

劇の終盤では、巨大な風車小屋でのイカボットたちと首なし騎士の活劇、それに続く馬車と騎士の追跡行、不気味な「死人の木」でのクライマックスと息もつかせぬテンポに魅了されました。快作の多いティム・バートン監督作品の中でも出色のできばえと言っていいでしょう。

言ってみれば「大量殺戮スプラッタ・ホラー」の『スリーピー・ホロウ』ですが、意外に爽やかな映画に仕上がっています。ジョニー・デップの飄々《ひょうひょう》として繊細な持ち味が最大限に生かされているためと、助手役の少年少女カトリーナとマスバスが魅力的に描かれているためでしょう。雪のニューヨークのラストシーンも後味がよいものでした。


(『スリーピー・ホロウ』ティム・バートン監督、1999)

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